SHI-KA-KE ARTWORK

komori

仕掛けアートワーク、棚からひとつかみ

音楽メディアのデザインといえば、
ジャケット、歌詞カード、帯などがありますが
ときに面白い仕掛けや、表現に出くわします。
そんな作品を自らのレコード棚、CD棚から
ひとつかみしてご紹介します。

Kaede / 秋の惑星、ハートはナイトブルー。(2020)

「サトウのごはん」「サトウの鏡餅」のCMでもお馴染み、
新潟のご当地アイドル「negicco」メンバーのソロ作品。
アイドルのカテゴリとはいえ、
実力派ソングライターが毎度こぞって曲提供しており
超良質なポップスが展開されています。

こちらの歌詞カードの「さよならはハート仕掛け」という曲、
歌詞がハート型に見事に収まっている、まさにハート仕掛け。
改行位置も文節でばっちりのため、
このために字数を調整して歌詞を書いたのか、気になるところです。


南正人 / ファーストアルバム(1973)

孤高のシンガー、南正人氏の初期の作品。
タイトルは「ファーストアルバム」、ですが実際は2ndです。
先日、残念ながら逝去されましたが、
ライブ中に倒れ、ステージ上で息を引き取っていたという
嘘みたいな死に方に衝撃を受けました。

こちらは歌詞カード全体がとにかく自由。
右中央の「紫陽花」の歌詞など、どう読んでいいかわかりません。


PIZZICATO FIVE / overdose(1994)

オシャレ音楽といえばピチカート。
どの作品もアートワークまで洗練されていますが、
仕掛けという点でこちらのアルバムをピックアップ。

付属のステッカーをプラケースに貼れるようになっているのですが
こんな注意書きが。

まぁ、もう1枚買ってもいいくらい名盤ではあります。


石川晶 / 土曜の夜に何が起ったか(1970)

国産ジャズ、所謂「和ジャズ」の伝説的ドラマー石川晶氏が
ドラマーではなくシンガーとしてリリースした珍盤。

氏を主演にした映画のプロモーション盤の装いで、
映画のキャッチ、イントロ、人物設定、あらすじなどが記載されています。
が、主題歌はつくったけど、
資金不足で肝心の映画がつくれてないというオチ付き。

半世紀前の洒落た大人たちの洒落た遊びです。


ラジ / エスプレッソ(1985)

シティポップ、テクノの時代に活動した女性シンガーの後期の作品で
そのタイトルから、コーヒー感を前面に押し出したアートワークです。
アートワークでデザインできるところはここにもあった!

レコードをまわすと、コーヒーの渦がまわる仕掛けが。
…でもこれだと、カップごとまわってしまいます。

しかしこれは色々と応用がききそうなアイデアです。

そこでオリジナルのラベルを考えてみました。





もしも東京フレンドパークのサウンドトラックがあったなら。