耳と目と系譜で楽しむシティ・ポップ
未来永劫、心躍らす音楽。
「シティ・ポップ」という音楽ジャンルをご存知でしょうか。
明確な定義づけは難しいところですが、
主に70~80年代における日本の
都会的で洗練された雰囲気の音楽がこう呼ばれています。
時を経てもまったく古びれず、いつまでも心躍らす、
最高にオシャレな音楽だと思っています。
近年は再評価が進む一方で、
海外の若者をも熱狂させつつあり、
日本が世界に誇る音楽となっています。
たとえば、
シティポップの金字塔の1枚。
1982年の山下達郎「For You」。
私がレコード収集を始めた頃は
ワンコイン、500円以内で余裕で手に入れられたものですが、
現在は10倍くらいでの取引が標準となっています。
当時もヒットしていますので、
それなりの枚数が流通しているはずですが、この相場。
他にも10年前は2000~3000円くらいで取引されていたものが
今は20000~30000円というアイテムがザラにあります。
たとえば、
こちらも金字塔の一大シティポップ作品。
1981年の大滝詠一「A LONG VACATION」。
このリゾート感あふれるジャケットのイラストが
シティポップを視覚的に決定づけたと言えます。
こちらのイラストは永井博さんの作品。
現在までに数多くのジャケットイラストに採用されており、
ジャケットを見るだけでシティポップ的期待感が増幅します。
現代のアーティストでも
シティポップフォロワー的な方々はたくさんおりますが、
なかでも個人的に大好きなのが「流線形」というユニットです。
その流線形が久々に新作を発売したので購入したのですが、
なにやらサウンドトラックのよう。
現在放送中のNHKドラマ「タリオ 復讐代行の2人」にて
OP、主題歌、挿入歌、劇伴と大々的にフィーチャーされておりました。
タリオ 復讐代行の2人
https://www.nhk.jp/p/ts/78YR8PJXJ5/
シティポップの勢いはNHKにも及んでいたのかと驚きました。
こちらのジャケットも永井博さんです。
これは是非ともレコードサイズで欲しいところ。
一聴して、現代に生み出されるシティポップとして
最高峰の産物ではないかと思いました。
ドラマ主題歌の「悲しいくらいダイヤモンド」が
タイトルから何から80’sシティポップサウンドで圧巻です。
「シティポップってどんなの?」の問いに
「こんなの」と答えやすい、素晴らしい出来。