お盆の風物詩、ど田舎の精霊流しあるある
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ツルハシ
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ボンボヤージュ
もうすぐお盆ですね!
ど田舎の港町出身である私にとって、
お盆の風物詩といえば、
精霊流しがイチオシです。
お盆中、家に帰ってきてくれたご先祖様には、
お盆最終日の日付が変わるまで
存分に長居をしていただきます。
24:00を過ぎたら
ご先祖様が乗った舟を海に流して、
お見送りするという習慣が
私の地元での精霊スタイル。
8月になれば精霊舟の販売コーナーが
あっちこっちのスーパーや
量販店で特設される地域です。
故郷を離れてみると、
外出先で精霊舟売り場に出くわさないので
この時期は物足りない気持ちになります。
24時だョ!全員集合
ご先祖様の乗る舟は、
全長60センチほど。
屋根があって
屋形船のような造りとなっています。
蝋燭が灯った提灯と
「西方丸」と書いた手作りの帆で
外観をデコレーション。
舟の中には現世のお土産として、
故人の好物を中心に料理を詰め込んで
お供えを準備。
時間になると、
ご近所のみなさんが寝巻き姿で舟を抱えて、
深夜の海辺にわらわら大集合。
各家庭の精霊舟がいよいよ出航します。
精霊流しあるある
大海原を舞台にする精霊流しは、
実は難易度が高いイベントです。
成功に必要不可欠な
6つのポイントをおさらいします。
![](https://cont-jp.com/wp-content/uploads/2020/08/200805-02.jpg)
1.面舵or取り舵いっぱい
停留している小型ボードや、
浮き玉などにひっかからないように、
障害物に注意を配りましょう。
![](https://cont-jp.com/wp-content/uploads/2020/08/200805-03.jpg)
2.波に乗れ!
舟が逆戻りしたり、
一定の場所でぷかぷか浮いたまま
進む気配が一向にないケースがあります。
いい波に乗れるように、
海の様子をよく観察しましょう。
![](https://cont-jp.com/wp-content/uploads/2020/08/200805-04.jpg)
3.密です
複数の舟が同じ潮の流れに乗ってしまい
密集状態に陥ることがあります。
後述するトラブルを誘発する恐れがあるので、
安全に航海するために、
ソーシャルディスタンスを心がけてあげましょう。
![](https://cont-jp.com/wp-content/uploads/2020/08/200805-06.jpg)
4.マイ・ハート・ウィル・ ゴー・オン
波が高いと浸水は避けられません。
船内に溜まった海水の重みに耐え切れず、
沈んでしまう舟もあります。
お供え物は張り切らずに、
ほどほどに詰めるのがベストです。
舟をなるべく軽量化してリスク回避しましょう。
![](https://cont-jp.com/wp-content/uploads/2020/08/200805-05.jpg)
5.逆転ダイバー
積載量の重さが偏った舟は傾きやすく、
ひっくり返って船底が丸見えになります。
お供え物を詰めるときは、
重量を計算して配分しましょう。
![](https://cont-jp.com/wp-content/uploads/2020/08/200805-07.jpg)
6.火の用心
提灯のなかの蝋燭の火が出火元となり
火事になった舟が出現した場合、
近くに浮かぶ舟は直ちに避難しなければなりません。
届きそうなら、
陸から長い棒などで突いて、
火が燃え移らない程度の距離を保ってあげましょう。
時代の波
夜の海の沖で、
精霊舟の灯りが揺れている
幻想的な光景が好きです。
しかしながら、
環境保全の観点から
精霊流しの自粛を呼びかける
自治会もあります。
私も実際、流した翌日には
漁師さんたちが
大量の舟を回収してくれている現場を
目撃したことがあります。
令和の時代に似合う
精霊流しの伝統のあり方を
模索していきたいです。
そして、どんなカタチであれ、
ご先祖様を供養する気持ちを
大切にしたいと思う今日この頃です。