きょうも食べよう。いまを生きよう。

kiriko

大分県米穀卸株式会社70周年新聞広告

日々、くだらないことを巡らせ生きている私ですが、たまには仕事の話など。先日、2年ぶりに新聞広告のお仕事をさせていただきました。入稿時のドキドキは新聞ならではの感覚で懐かしく感じました。

さて、内容はと言いますと、大分県米穀卸株式会社の70周年広告。(大分合同新聞2021年3月26日掲載)

どんな案件でもそうなのですが、まずは自分に置き換えます。それから俯瞰で見るという工程なのですが、さすがに70年前は生きていません。時代を経験していないので、まずは70年前について調べることから始めました。インターネットで検索、本を読む、人に聞くのステップです。

中でも特にに大切にしているは人の話を聞くことです。その人ならではのエピソードや感じたことを収集します。このヒアリング力は新聞社時代に培ったものだと思います。

そこからコンセプトを固め、コピー、ビジュアルイメージを考えデザインします。

今回のテーマは「郷愁と平和」モチーフは「桜」。

(1)創立時期、掲載日が春だということ
(2)先代が植えた桜の木が敷地内にあり咲くのを社員が毎年楽しみにしている
(3)桜も米も日本人が好きなものでその象徴(米と花びらの形状が似ている)
(4)コロナや災害で苦しい今、紙面を開いた時に読者を明るい気持ちに

周年広告の場合、「感謝」がキーワードになるのがセオリーなのですが、社会的に苦しい時期ですので、もう少し踏み込んだ打ち出しに。「食べることは幸せなこと」「生きることを精一杯楽しんで欲しい」という企業からのメッセージが込められています。この思いが温もりとなり県民、社員のみなさん伝わっていることを願うばかりです。

春です。
明日から4月。

きょうも食べよう。
いまを生きよう。

満開の桜のように。