新米にありつける日まで〜苗づくり編〜
農業はクリエイティブ!
皆さんが普段から馴染みのあるお米。
どんな過程を経て皆さんの食卓に並んでいるかご存知でしょうか。
実は数年前から、休日(のできるとき)は父の実家の米農家をお手伝いしています。そして、お米がなにより好きです。幼少期、幼いながらにお米の甘味の虜になり、おかずに手をつけずお米ばかり食べていました。両親からは「おかずとお米を一緒に食べなさい」とよく言われていたことを覚えています。
そんなお米フリークな私は、テレビやインターネット上で見かける昨今の「現代人の米離れ」という言葉にとても寂しさを感じています。
自分がお米作りに関わるようになってから、お米というものにより親しみを感じるようにもなり、米作りや農業全般に対してのイメージや意識も大きく変わりました。
まずは皆さんに今一度、お米のことを知っていただきたい!!ということでこちらのネタ帳に不定期に「新米にありつける日まで」その過程をご報告できたらと思います。
初回は「新米にありつける日まで〜苗づくり編〜」です。
田植え前にお米の苗を買う農家さんもいるのですが、一つの苗箱で約1000円程するので我が家は苗から作っています。苗は、プランターのようなものに土・肥料・種となる籾種(もみだね)•水、を撒いたもので苗箱と呼んでいます。自分の籾種の品種だけで栽培すると病気になりやすいので別の品種を混ぜて撒きます。
この苗箱は、空のプランターをビルトコンベアーのようなものに入れると上記のものが撒かれて出てきます。
この苗箱を合計700箱ほど作り、軽トラに積み、ビニールハウスに移動させて並べていきます。苗箱チーム、積み作業チーム、運搬チーム、ハウスチームに別れて作業を進めていきます。農業にチームプレーは欠かせないのです。
私はハウスに着いた軽トラから苗箱を下ろしてハウスに並べる作業を毎年担当しています。苗箱は6~7kgほどの重さがあるので比較的若者が3〜4人選ばれます。
今年は割と涼しかったのですが、ハウスの中は暑いので水分補給をこまめにしながら並べていきます。
苗箱を並べつつ、銀の保温シートをかけていきます。これで適温を確保しつつ日光を遮り稲の日焼けを防ぎます。芽や根がより良く育つようにをサポートしてくれます。
そして、、朝の8時から開始してお昼前に700枚並べ終わりました…!!作業をした分だけ成果が目に見える形で現れるのも農業の好きなところです。また、やり方によって効率がグンと上がるので色々なアイデアを出し合いながら農業を行うことも楽しいです。力仕事と共にクリエイティブ力も要します。話し合いながら、ひらめき、実践し最良のものを作っていく。普段のデザイン業務の過程と似ているな〜と感じます。
何より農作業後のビールが本当に格別です…!このために頑張っているといっても過言でないはず。
さて、汗水垂らして運んだ苗箱から苗の芽は出てきてくれるのでしょうか…?
次回をお楽しみに。