私もすみっコ応援団

YASUDA

ゆるくてアンニュイで可愛いやつ

もともと、キャラ物はあまり好きではなく、キャラものアイテムは持ちたくないし、子どもにも着せたくない。

ちょっとそんな私がドハマリしているキャラが「すみっコぐらし」。

娘から勧められ、『これが「ねこ」「しろくま」、「とんかつ」「アジフライのしっぽ」「えびふらいのしっぽもおるんよ〜』と説明してもらい、はじめは軽く聞き流していたものの、次第にだんだん気になりはじめ……。ちょうど映画も公開されたタイミングだったので、娘と映画に行くことに。

子ども向けと侮るなかれ。思わずウルウルしてしまいました…(娘は、上映中涙と鼻水を拭う私を、ドン引きした顔で見てました)

しかも、男性ファンも多いらしく、「ぼくらもすみっコ応援団!」と称した男性限定の映画上映会もあったとか。

とにかく、まるっこいかわいらしいフォルムだけでも愛おしいのですが、実は、どいつもこいつも一癖持っています。

「しろくま」は、寒さが苦手で北から逃げてきた人見知りキャラ。
「ぺんぎん?」は、自分が本当にぺんぎんなのか自信がなく、自分探しを続けています。
「とんかつ」は、とんかつのはじっこ。お肉が1%で、脂肪が99%。油っぽいから残されてしまったそう。

この、”ちょっと後ろ向きで、悲哀さえも感じるキャラクターたちの姿が、「わかるわかる〜」とオトナの心もつかんでいるとか…。

すみっコぐらしを展開してるのは、「サンエックス」というキャラクター開発会社。最も有名なキャラクターのは「リラックマ」「たれぱんだ」ですが、「すみっコぐらし」はデビューから3年足らずの間に、リラックマに次ぐ会社の柱的なキャラクターに育っているとか。ちなみに、このキャラをつくったのは横溝さんという女性社員。入社1年目の社内コンペで、ネタがなくて学生時代、ノートのすみっこに書いていたキャラクターがモチーフになったそうです。

これまで、人気キャラクターには、抜群の可愛さだったり、スター性があり、いわばセンターに立つこと、目立つことが当たり前でした。しかし、時代と共に人気キャラの条件も変わってきたようで…。

可愛いけれどちょっとネガティブなすみっコぐらしが人気者になったのは、多様化する社会のなかで「オンリー1」を肯定する風潮が高まっているから。人気キャラクターに求められる要素も自然と“スター性”から人々に“寄り添うもの”へとシフトしてきているのだー。
と何かの記事で読みました。キャラクター業界でもダイバーシティインクルージョンなのですね。

私の荷物や車に潜むすみっコたちを見つけても、優しく見守ってください。