センテンス スプリング!

komori

資生堂、昔の春の新色。

「春の新色」なんて聞くと、
男でもワクワクするような感覚を覚えます。

化粧品のCMが季節を彩っていた時代がありました。
昭和CM史で圧倒的にオシャレな世界観を展開していた化粧品の大手、
資生堂の春の名コピーを
コマーシャルフィルムの一部とともに紹介したいと思います。


唇をチェリーにしましょう(1965)

1965年の春はチェリーピンク。
華やかなピンク「コーラルチェリー」、
落ち着いたピンク「ブライトチェリー」、
甘いピンク「スイートチェリー」の
3種類のチェリーピンクを打ち出しました。
映像がモノクロなのに、不思議とカラーが見えてくるようです。


あなたが感じた春を、あなたがブラシで自由に描きませんか?(1967)

リップアートと名付けられた新商品は
口紅を塗った後に、さらに塗って自分の好きな色をつくるというもの。
「春の新色」をユーザーに委ねた革新的な商品だったのではないでしょうか。
どういう仕組みなのか、CMだけではわかりませんでした。


春が来たら、ちいさな子どもたちになってください。(1968)

ポップな色彩とセットで、口紅がクレヨンに見えてきます。
子どものように無邪気で表情豊かなモデル
ティナ・ラッツさんがとにかく可愛らしく、
数ある資生堂のCMでもお気に入りの作品です。


春なのに コスモスみたい(1974)

コピーライターの方が最初に思いついたのが「春咲きコスモス」。
会議で提出するもピンとこない…と。
そこから会議の中で降りてきたのが、「春なのに コスモスみたい」。
拍手喝采だったようです。

このモデルの方は短い期間で引退されたようですが、
娘さんもモデルとなっており、このCMについて語った記事を発見。
https://hanatsubaki.shiseido.com/jp/love/5082/
なんだか嬉しい気持ちになりました。しかも大分出身です。


時間よ止まれ、くちびるに。(1978)

資生堂vsカネボウのCMタイアップ戦争真っ只中の春の名作。
本当にオシャレなコピーです。
この「時間よ止まれ」は次の夏にも引き継がれ、
そこで矢沢永吉の名曲が誕生するわけですね。

こんな貴重な映像を多数収録した「資生堂のCM」というDVD。
私が持っているものは中国的海賊版でした。
ご覧になりたい方は、ぜひ正規品でどうぞ。